最高裁判所第二小法廷 昭和29(あ)156 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人倉田雅充の上告趣意について。
しかし、昭和二四年政令三八九号は、昭和二〇年勅令五四二号に基き制定された
ものであつて、同勅令並びにこれに基き制定された政令は、日本国憲法にかかわり
なく憲法外において法的効力を有するものであることは、すでに当裁判所大法廷の
判例とするところであり(判例集七巻四号七七五頁以下参照)、そして右政令三八
九号は、一面連合国占領軍の占領政策遂行の目的を達成するために制定されたもの
ではあるが、他面わが国の国内経済秩序維持を目的として制定せられたものであつ
て、憲法二九条に違反しないことも、当裁判所大法廷の判例(昭和二八年(あ)第
三九九六号昭和三五年三月一六日言渡大法廷判決)とするところである。それ故、
占領終了后においては、右政令三八九号は憲法二九条に違背しひいて所論昭和二七
年法律七一号および同年法律一三七号三条もまた憲法に違反すると主張して免訴を
求める所論は、すでにその前提において採るを得ない。
また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
昭和三五年四月一五日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 池 田 克
裁判官 河 村 大 助
裁判官 奥 野 健 一
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